「テレビやゲームばかりしていると近視になる」と聞いたことはありませんか?
特に子どもに対しては、小さい頃からメガネをかけさせるなんて嫌なので、スマホやタブレットの見すぎは親としては心配になります。
でもスマホを見ていると本当に目が悪くなるのでしょうか?
育児中の親ならだれもが悩むこの疑問について調べてみました。
目次
子どもがスマホを見たがるのは親のせい?
子どもは好奇心が出始める小さい頃からスマホやタブレットにも興味を持ち始めます。
これはスマホで動く画面や動画、ゲームなどがおもしろいのはもちろんですが、それ以上に「親のマネ」をしているとも言われています。
今やスマホがない生活はあり得ない。と思う人もいるほど生活の一部になっています。
普段スマホでSNSやYouTubeを楽しむパパママの姿を、子どもは赤ちゃんの頃から見ています。
子どもは親のマネをして言葉をはじめ色々なことを覚えていますので、スマホをいじることもマネしています。
もし周りにスマホを持っている人がいなかったら?
子どもはスマホの存在すら知らず、「YouTubeの見すぎで目が悪くなる」なんて心配もないでしょう。
それでもつい見せてしまうスマホ・タブレット
子育てに奮闘する親にとってスマホやタブレットは、おやつに並ぶ必須アイテム。
泣いたり機嫌が悪かったり、言うことを聞かない、どうやってもダメなときにはついついスマホやおやつを使ってなだめることも多いですよね。
モノで釣るのは本当は良くないと思っていても、正論ばかりは言ってられません。
また、頻繁にこの方法で解決するのは良くないですが、何か見返りを得るために我慢する、がんばるといったように捉えれば、大人でも「がんばったからご褒美においしいものを食べに行こう」という報酬のようなこともあるので、そこまで間違ったことではないと思います。
スマホ・タブレットの見すぎは視力を低下させる?
それでは、スマホ・タブレットを見すぎると目が悪くなるのでしょうか?
スマホやタブレットを見ているのは、画面が明るいのでライトを直視しているのと同じようなイメージなので目が悪くなってしまうと思っている人も多いと思います。
これはパソコンやテレビ、ゲームに関しても同じですね。
また、子どもが集中しているときって「まばたき」をほとんどしてないですよね。これもまた心配になります。
まばたきには角膜を乾燥させない役目がある
子どものまばたきが少ないと、目が悪くなるでしょうか?
結論から言うと、「なりません」です。
まばたきには、目の表面の角質を乾燥させない働きがあります。この働きが低下する、つまりまばたきをしないと、目の角質を保護する膜がなくなるのでキズがつきやすかったり、そこから細菌が入って病気になることが考えられます。
ただ、乾燥するだけではキズがつくことはないので、まばたきが少ないからと言って目が悪くなることはないようです。
参考:健康相談室
視力低下の原因は、「同じ距離のモノを見続けること」
では、スマホやタブレット、テレビ、ゲームを長時間見ていると目は悪くなるでしょうか。
これについても、直接的に視力が低下するというのはなさそうです。
ただし、何も影響ないかというとそうではなく、「画面までの距離と見ている時間」については注意が必要です。
視力の低下には眼精疲労(疲れ目)による一時的なものと、眼のピントを合わせる毛様体筋の働き(眼の筋肉のようなもの)が弱くなる長期的なものがあります。
人の目は、遠くのものを見るよりも近くのものを見るほうが、緊張し疲れやすいと言われています。
スマホは画面が小さいので画面と顔までの距離はかなり近いと思います。そうすると眼の周囲の筋肉は緊張し筋肉が硬くなってしまいます。デスクワークで同じ姿勢でいると肩や首がこるのと同じですね。
この状態では眼球の動きが少なく、ピントを合わせる動きもないので、目の働きが弱くなり視力の低下につながってしまいます。
参考:メガネスーパー
スマホが原因で寄り目になることも
片側の黒目が内側によってしまう「急性内斜視」が子どもや若者世代で増加しています。
年間2~3人ほどだった急性内斜視の患者数が、2015年頃から10代を中心に10人前後と3倍ほどに急増しているようです。
これは近い距離でスマホを長時間見てしまうことが原因とも言われており、目の疲れを感じにくい10歳未満で特に注意が必要です。
「スマホなどの過剰使用により、斜視の発症や悪化を招く可能性がある」との論文を国立成2018年に育医療研究センターからも発表されており、医学的にも根拠があるスマホの悪影響とされています。
参考:FNNプライムニュース
視力の低下を防ぐスマホの使い方
目に悪影響を与えず、スマホを使うための方法について紹介します。
画面と顔の距離を30センチ以上離す
スマホは画面が小さいので見ているとついつい顔を近づけてしまいますが、それでは疲れやすくなってしまいます。
最低でも30センチ以上は離してみるようにしましょう。
連続して見る時間は15分程度を目安にする
スマホに集中して長時間見続けるとよくありません。テレビでは連続して見る時間は30分程度が目安と言われています。
スマホは見る距離が近く、さらに画面も小さいので15分程度見たらやめるか、休憩をはさむと目にかかる負担が減ります。
姿勢にも気をつけたほうがいい
スマホやテレビを見るときには、目の疲れもそうですが合わせて姿勢が悪いことが習慣化してしまう可能性があります。
ソファーに寝そべって見たり、だらんと座って脱力した状態になりがちですが、これが習慣化して猫背になったり姿勢が悪いと、いずれは腰痛や関節痛に悩まされるかもしれません。
また、病気は呼吸の乱れからとも言われており、悪い姿勢は正しい呼吸をできない原因にもなります。
リラックスすることはいいことですが、あまりだらしない格好をせず、正した姿勢を心がけることも大切ですね。
まとめ
スマホは便利で生活の必需品にもなっている状況の反面、使い方によっては視力の低下や斜視にもつながることが分かりました。
スマホ・タブレットを使って得られる情報も多く、子どもの教育の面でも活用できることも多く、実際に公立学校の授業でも活用されている場面もあります。
便利なアイテムですが、子どもが使うときは近づきすぎ、見すぎに注意して有効活用できるように心がけましょう。